<The last half>(後半)
[45:36]
えー次。
Question 10: 景観する循環カフェの音源化またはDVD化を考えておられますか?
□
A: ということなんですが、これは、一応撮影はしてあります。全て民生機のカメラで撮ったものですので、これからですね、撮影されたソースをチェックして、使えるのであれば、あとGoProの映像なども混ぜて製品化できるレベルなのであれば、検討する、という状態です。ですから、はっきりと「はい、そうします」とは言えません。
□
[46:37]
では次ですね。
Question 11: 循環カフェではその場のファンの質問に答えてくださる等、師匠は近頃ファンに優しくなった気がするのですが、それは私の気のせいでしょうか?
□
A: はい、その通りです。気のせいです。
□
[46:56]
では次行きます。
Question 12: 日程が進むにつれて増えていくジップロック勢について何か感じられることはありますか?
□
A: えーと、最初ジップロックって何のために使うのかちょっと理解できなかったんですけれども、やっていくうちに、「あ、なるほどそういうことか」と。自分の手で触れずにジップロックに入れるという事の意味が、つまり私が触ったものを、要は、自分の指紋をつけないで証拠品として取っておくという意味なんでしょうかね?やってて思ったのは、せっかくジップロック持ってるのに、恥ずかしくて、それで受けてなかった人がいますね。そういう人は、...残念でした。そんなところでしょうか。
□
[48:01]
それでは次ですね。
Question 13: 人生相談的な質問が多かったと思うんですが、生き辛い悩みを抱えていて、平沢さんに救いを求めているファンが沢山いたということについて、どう思いますか?既にご存知でしたか?
□
A: これはですね、先程の、クリエイターからの質問についてお答えした事とたぶん重なると思うんですが、まあ、私はキャリアが長い アーティスト ですので、皆さんより遥かに年上だったりするので、それだけで「なんか知ってるんじゃないか」と思われがちな事が一つと、まして、ア アーティスト ーチストというのは、想像しがたい特殊な人生経験を経て、そういう経験を背景にという風に成り立っていると考えられがちだと思うんですね。で、それ故に特殊な経験をしたり、普段感じ得ない事を感じているんじゃないかと、そいういう奴が言うことは何か使えるかもしれない、と思ってしまうんだと思います。そういう事だと思います。私が特殊な人生経験したかというと、たぶんしたと思います。
□
やっぱりこの業界の有象無象、魑魅魍魎の中でコテンパンに騙されたりとかですね、人を信用しきっていないとできない仕事があったりとかですね、それから、極端な貧乏、ものすごい貧乏を経験さしてもらったりとかですね、色々あると思います。まあ、そういう人間が喋る事は、さっきも言いましたように、何を言うかというよりも、どう言うかが、こなれてると思うんですね。特に アーティスト なんかは、その、違う角度から、何をというよりどう言うかという訓練ができていますから、そういう意味で私が言う事は、違った事に聞こえるかもしれませんね。で、要はその、そういう風に見えるアーティスト ストというのは、何か悩みを持った人に実際問題、解答を提供するというのではなくて、なんていうのから、解決のために少し日常とは違う風景を与えるだけだなんだと思います。
□
で、そこで例えば解答を提供したとしても、解決する為の部品は相談者の内部にあるものしか資源はないので、実は回答は相談者の中にしか無いんですね。ですが、その解答に自分で到達するまでに、違った風景の中で問題を捉え直すことは、何かの発見につながるかもしれない、という意味で、アーティストの言う事は、時には使えるかもしれない、という事を皆さんは薄々感じているんではないかと、そういう事でございます。よろしいでしょうか。
□
[52:06]
では次です。
Question 14: 景観する循環カフェおつかれさまでした。今回のような小さなキャパシティでのイベントは、今後も企画を検討されていますか?検討はしていませんけれども、先程お話ししたように、あの規模で何かやるには丁度良いスペースとお店が見つかったので、何かやるんであれば、あそこでやりたいと思います。で、まだ、何も計画も有りません。ただ、ファンクラブ会員の為のイベントというのはある期間内にやってもいいんじゃないかと、かように思っております。
□
[53:06]
では、次。ああ、こういうの、気になるんですね?
Question 15: 平野さんから、登場の催促されるどのぐらい前から、あのつい立ての所でスタンバっておいでですか?と。
□
A: 平野さんから呼ばれるまで、どのぐらい前に待っているのか、という事なんですが、実は、あそこの楽屋に平野さんも一緒にいまして、降りるとき、一緒に降りてきます。降りて来て、ここがStar Pine's Cafeの素晴らしい所なんですけれども、普通ライブハウスというのは、ステージマネージャーみたいなのはいないんですけれども、あそこはですね、ちゃんとステージの脇に、その担当の方がいらっしゃって、PA、照明の方と連絡を取りながら、「ただいまスタンバってます」とか、「じゃあ、これから舞台に出ますので、照明落としてください」みたいな連絡を取り合っているんですね。普通そういう事、ライブハウスでは、やってくれないんですけれども、あそこは、兎に角そういうところまで細かい気配りをしてくれる所なんですが、そこで、だから、平野さんが呼び込むまでの間、そこに立ってます。そこで、横にいる鎮西さんにちょっかい出したりとかですね、そんなことをしながら、ですから、ほんの数分前ですね。1分、2分、じゃないや、もう5分前くらいから、あそこに待機していて、時間が来ると出ていく、という感じです。
□
[55:13]
えー、では次です。けっこう、質問ありますね。これで1時間半行けそうな感じがして来ました。
Question 16: 沢山の循環カフェをこなされましたが、正直満足のいく創作物は出来上がったのでしょうか。もしくは実験を楽しむというイベントで終結したのでしょうか?
□
A: そうですね。あの、満足行くと言えば、点数で言えば...まあ、いいや。先程お話ししましたように、いまいちこじんまりとまとまってしまった、と。もう少しキワドイ、危うい、アレンジがあっても良かったなあという反省が、あります。あそこで、「これは実験だから、実験に参加するつもりで見ててくださいね」とは言ったものの、やっぱりなんかまとめなきゃいけないとか、そういう事に捕らわれてしまいましたので、あまり実験的な雰囲気ではなかったんではないかと思います。ライブをお見せするというような立場でむしろ作業をしていましたので、より実験的なものということを宣言して、「その覚悟で来いよ」というお膳立ての中でやれたらもう少し面白かったんじゃないかな、と思っています。
□
[56:57]
えーと、次ですね。
Question 17: 追加公演の時、会場前の看板にサインが書かれていましたが、あれは平沢さん自身が書いたものでしょうか?
□
A: 違います。私のサインはですね、あれはオープンソース・サインと呼ばれておりまして、誰でも書くことができます。フリーウェアですね。ですから、サインの意味があまり無いといえば無いんですけれども、あれは、あなたも真似して書けます。ちなみに、「あのサインは何ですか?」と訊かれた時にしか説明していないんですけれども、あれはススムという字を崩して出来上がっております。Star Pine's Cafeの看板に書かれていたサインは私ではありません。ただしですね、やっぱり、誰でも書けるとは言っても、定規を当てて書くわけではないですから、やっぱり独特のバランスが出るみたいですね。私は自分で分かります。自分で書いたサインと他人が書いたサインの違いは。その違いが分かるように早く皆さんもなってください。
□
(Caption: ★番組中の「ヒラサワのサインはオープンソース」という発言は比喩であり、実際に第三者に公開する目的でサインを模造したり、製品化することは許可されません。)
□
[58:16]
という事で、では次ですね。
Question 18: 追加公演の最終日に、ギターが上手くないことを証明するために弾いたメロディは即興ですか?
□
A: はい、そうです。そうです、としか言いようのないことなんですけれども、あの、要は聴いていただいて分かったと思うんですが、あんなことをやっているんですよ、要するに。オケを外して聴くと、外れた音が沢山入っていると。ところが、オケの中に入って弾けばそれなりの整合感を持ったフレーズに聞こえてしまう、というものです。実はあそこでお見せしたのはそのうちの一つのパターンですね。あの他にも実は色々なパターンがあって、全部裸にすると、沢山外れている音があります。まあ、あのようにして裸にして、お聞かせしたのは、後にも先にも、あれが初めてです。たぶん今後も無いと思いますが、聴けた人はラッキーだったんではないでしょうか。というより、下手な事を暴露した現場に居合わせたという意味でラッキーだったんではないでしょうか?という事ですよ。あの、はい、以上です。
□
[1:00:01]
Question 19: 公演期間中のStar Pine's Cafeのスタッフさんのツイートが、公演を重ねるに連れ、平沢さんとの距離が縮まっていく様子がひしひしと感じ取れました。Star Pine's Cafeのスタッフさんとの思い出や、印象的だった出来事などありますか?
□
A: あ、これさっきお話ししちゃいましたね。あの、ステージマネージャーというか、舞台監督というか、進行をアーティストに指示する、と、それからアーティストの都合に合わせてPA照明に舞台裏から連絡を取って、即座に調整してもらう、というような、普通はライブハウスでは決してやってくれない事をスタッフさんがやってくれます。そういう事をやる時には、こちら側が、雇って連れていくというものですね。今回、お気づきの方も多いと思うんですが、ローディの松村さんが欠席をしまして、別のもっと面白い現場の方に行ってたそうで、そういう意味で松村さんがいなかったけれども、何の心配もなくStar Pine's Cafeのスタッフさんのお蔭で、仕事できたと思います。
□
それから、楽屋にいて、スタッフさんが「いまお客さんの入りは何%くらいです」とか、「あと全員入るまで、何分位かかります」みたいなことをいちいち報告しに来てくれるんですね。「じゃあ、定時に始めましょう」とか、「じゃあ、お客さん全部入るまでちょっと時間かかるんで、5分押しにしましょうか」という事の打ち合わせをしに来てくれるんですね。これも、やっぱり、ちょっと考えられないですね。ライブハウスでは。ここまでやってくれないです。
□
それから、鎮西さん...私のスタッフである音響さんの要求にも、色んな事、普通は応えてくれない要求にも応えてくださったりとかですね、そいういう、とにかくスタッフから聞くのは、「すごい!」と。みんな、すごい良い気分で仕事さしてもらいました。えーと、そんなところでしょうか。かといって私それほど仕事以外で親しくお話しさせて頂いた記憶がないんですけれども、ただ、これ言っていいのかどうか分からないんですけれども、顔が非常に似た方が2人いるんですね。どっちがどっちだったか分かんなくなってしまう、という事はありましたけれども。という事で。
□
[1:03:13]
次の質問です。
Question 20: 今回のイベント名、「景観する循環カフェ」はどのような経緯でこの名前がついたのですか?
□
A: 今までお話ししてきた中で、ループを積み重ねる事によって、一つが二つになって、それが、複合、重なっていくとだんだん風景が見えていくっというような言い方、したと思うんですが、まさに、それです。フレーズが重なって行くことによって一つのニュアンスを持った景色というか空間みたいなものができるループとうことで、「景観する循環カフェ」という風に名付けました。
□
[1:04:10]
では次です。
Question 21: 数年前のGeoGAZIOでギターの音をいくつも重ねる作業を公開していましたが、その頃から循環カフェのようにファンの前で曲の制作過程を見せる構想はあったのでしょうか?
□
A: 実は無かったんですけれども、GeoGAZIOっていうのは、今は無きGAZIOですね。 GAZIOでやったイベントの中で、循環カフェでやったような事をスカイプを使ってライブ放送をしたんです。で、それを行けなかった人たちのために何かの形で公開しようと思ったんですが、私の判断としてあまり良い出来ではなかったんですね。で、公開しなかったんです。その時、「何かの形で公開するよ」、と言ってしまったので、いつかやらなきゃならない、と思っていたところ、「ファンクラブのイベントをやるんで何か考えてくれ」と言われて「じゃあ、これをやろう」ということで、やることになりました。
□
[1:05:37]
それでは次です。
Question 22 : イベント後半、皆の声を録音している時に平沢さんが「音を食っている人がいますね」と言いましたが、「音を食う」とはどのような意味ですか?また、どのような状態を指す言葉なのですか?思い出すと気になって仕方が有りません。
□
A: すいません、これ、あの、業界用語というか、ミュージシャン用語でして、「食う」というのはですね、例えば、こう、づまづく、というか、例えば、こういう拍がありますね。(He claps his hands in 4 beat rhythm)例えば頭で一緒に例えば、
□
Beat | ・ ・ ・ ・ | ・ ・ ・ ・ |
Voice | ah ・ ・ ・ | ah ・ ・ ・ |
□
これは、普通のリズムですね。これを、食うとどうなるかっていうと、
□
Beat | ・ ・ ・ ・ | ・ ・ ・ ・ |
Voice ah| ・ ・ ・ ah| ・ ・ ・ ・ |
□
あれ、ちょっと待って。(Looks away and laughs)
つまり、小節の頭よりちょっと前から歌い始めるのを「食う」と言います。別の言い方あるんでしょうけど、私は「食う」としか憶えておりません。それで皆さんがですね、正確に小節の頭から「ah」と言い始めて、それにつられてほとんど全ての人が「食って」歌っていたという現象を指しています。で、「食ってる人がいますね」と言った訳です。それで、改善されなかったのは、「食う」っていう「食っている」っていう事の意味が分からなかったからですね。これは全て、私が悪うございました。まあ、でも、特に問題有りません。ということで、業界用語「食う」を終わります。
□
[1:07:50]
Question 23: 循環カフェのライブパートでは「歌」と「その他の声」用でマイクを2本使っていましたが、なぜ1本ではなく分けていたのでしょうか?またマイクの使い分けについて教えて下さい。これ良い質問ですね。まず、図を見せた方がいいのかな、まあ、いいや。声も録音してループしますね。ということは、ハウリングするっていうことなんです。わかりますか?ハウリングっていうのは、マイクから入った音がスピーカーから出る。スピーカーから出た音がマイクに入る。これがループ状になって発信することをハウリングと言います。ですからよくマイクでキーンと鳴るような、あるいは、ブーンと嫌な音ですね。どんどん大きくなっていく。という事は、この歌っているマイクを使ってループ録音していくということはハウリングするということです。で、ハウリングさせないためにはどうするかというと、マイクから入った音が、スピーカーから出ないようにセットしなければいけない訳ですね。で、スピーカーから出ないと、歌が今度は聞えなくなりますよね。故に、歌用のマイクと録音用のマイクが別に有る訳です。歌用のマイクは声がスピーカーから出ます。ただし、スピーカーから声を出すとそれをマイクが拾ってハウリングを起こすので、録音用のマイクが有ります。個の録音用のマイクは最初、スピーカーから音は出ません。
録音された音はスピーカーから出ます。ということです。つまり、ダイレクトに皆さんが声を出しているのを拾った音はスピーカーから出ない。ただしそれが録音済みのものはスピーカーから出る。という事です。故に録音用と歌用のマイクがそれぞれ別にあったということです。分かりました?そういう事です。
□
[1:10:27]
Question 24: そもそもこのイベントやろうと思った理由、きっかけはなんでしょうか?
□
A: これ、先程お話ししましたけれども、そうですね、ランダムにピックアップしてるんで、質問内容も重複しちゃいますね。えーと、まあ、GAZIOでやった事を公開できなかったんで、いつかどこかでやらなきゃいけないと思っていたのと同時に、スタッフのほうから、「ファンクラブ向けのイベントをやりたい」という話が持ち上がって、で、もうだいぶ前になりますが、前回はギターの、まあ、こじんまりとギターを弾くというイベントだったんですが、同じぐらいのこじんまりとしたセットでできるということで、じゃあ、ちょうどいいから、これをやります、ということで、やった訳です。
□
[1:07:50]
それから次ですね。これ、似たような質問が多いと思うので、これもさっき答えちゃったな。
Question 25: 以前に緘口令に敷かれ、闇に葬り去られた桃源郷の朝ご飯のお話がものすごく気になったままなのですが、あれからしばし時を経た今なら、開示は成りませんでしょうか?
□
A: ということです。これはさっきお話しした通りですね。あの、これに限らずですね、宿泊したホテルが非常に良いと、つまり高級という意味ではなくて、なんていうんですか、良い。きれいで、デザインが良くて、それから、ホテルの対応が良いと。サービスが良いとかいうところは多々あるんですが、言えないんですね。これ。もし言ったら、私が泊まれなくなってしまうからいえないんですけれども、みなさんちょっと頑張って地方から東京に来る人は良いホテル探してください。最近また別のとても良いホテル見つけて、むしろ最近先にホテルを見つけるような事をやってるんですけど。ちょっとあそこは何も無くても仕事で泊まっちゃおうかな、なんて。あそこで原稿書いちゃおうかな、なんて思うぐらい、ちょっと良いホテルを見つけたんで、皆さん頑張って下さい。良いホテルを探してください。ただし私はいつも会場からかなり離れてます。車で移動しなけれはいけない範囲内ですので。まあ、見つからないと思うんですけどね。ということで、「桃源郷の朝ご飯」の物語はお話しできませんが、以上お話しした通りであります。
□
[1:13:56]
さて、次です。
Question 26: 追加公演を決められた経緯、また、前半の公演と後半の公演との差などは感じられましたか?
□
A: 追加公演を決めたのはですね、単純で、本公演の時に入れなかった人たちが、あまりに多すぎるということで、「もう一回やりましょう」と。それとまあ、やっぱり、Star Pine's Cafeが良かったんですね。終わった時に最初、本公演が終わった時かな、スタッフの方が「さみしくなるな」みたいなことを話してるのを私は小耳に挟んだんですね。「ああ、そんなに一生懸命やってくれてたんだ」と思って、まあ、そういう事も含めて。
□
それともう一つ問題は、雨といですね。ピック流しに使っていた雨とい。あれ、持って帰るの面倒くさかったんですね。これをStar Pine's Cafeの人に処分してもらおうかと思って、「すいません、これ」って言ったら、「あ、次もやってくれると約束してくれるんだったら、保管しときます」って言われたんですよ。で面倒くさかったんで、「じゃあ保管してください」って言っちゃった手前、もう一回やらなきゃいけないので、「じゃあ、追加公演にしよう」という、様々な条件が重なって追加公演は決定されました。
□
で、前半の公演と後半の公演との差というこれはむすでに私側の事情はお話ししましたんで、お客さんの見え方みたいなところで、差は、あったかどうか、ということを話せると思うんですけど、本公演と追加公演での差っていうのはあまり感じないんですが、公演毎にすごい違う感じがありますよね。すごいおとなしくて、反応が地味で、見るからに地味な人達が大勢集まってる時とか、それから、その全く逆。で、地味なのがいけないっていうんではなくて、違いを話してるだけですからね。全く正反対で、反応も大きく帰ってくる、っていうような違いも有りますね。公演毎に。なぜこんだけ、こういうタイプの人がここに固まっちゃったんだろうっていうような差が感じられましたよね。
□
ああ、なんていうか、私のファンの中にもお洒落な人がいるんだな、っていうのも、分かりましたね。目立たないんだけれども、なんかちょっと何かに使えそうな感じの人も、男性も女性も、カッコイイ人もいるんだなあ、と思いましたね。それもピック流しみたいなことをやって初めて分かったんですけれども。
□
[1:17:26]
で、あれですね、次の質問なんですけども。
Question 27: 鎮西技師や松村師匠のお姿も舞台転換やピック流しの折に、お見かけしましたが、全公演を終えられて今思い出されるこのお二方の好プレイやまたは珍プレイ等のこぼれ話などございますか?
□
A: という事なんですが、好プレイ、珍プレイというよりは、この二人の性格がはっきりとわかる事が有ります。ピック流しの時にですね松村師匠がいる時には、箱からピックを取り出して私に渡してくれる訳です。この時、きっちり4で割れる数を渡してくれるのが松村君。松村さんです。で、そういう事を考えないで、そういうこと無しで、がばっと掴んでがばっと渡してくれるのが、で最後に辻つまが合わなくなって、余ってしまったりとか、つまり4で割り切れない数を渡すのが鎮西さん。勿論、鎮西さんには、「松村さんは4で割り切れる数を渡してくれたけど」という風に言って以降は鎮西さんもそのようにしてくれましたけれども。ここがあの、こういう細かい気づかいがないと、ヒラサワのローディ、まして、インタラクティブ・ライブのローディなんかできないな、という感じであります。えーそれとですね、あの、特に質問ピックアップしてないんですが、沢山あったので、印象に残っているのが、
□
[1:19:25]
Question 28: あのピック流しは何、どうやって考えついたのですか?
□
A: っていう質問ですね。あれはですね、まず、あの狭い会場で公演が終わった後、理路整然とお客さんが出ていくという何か流れを作りたいという事をスタッフが考えておりまして、それには並ばせる動機を与えるのがいいだろう、という事で、「最後にプレゼントをヒラサワから手渡しでもらう、というのじゃだめですよね?」というような提示のされ方をしたんですね。で、私は勿論「それはダメです。それは近すぎるし、サービス過剰だ」というようなことを言って、「じゃあどうすればいいですか?」と言われた時に、私が「こういう装置を作って、そうめん流しのように上から投下する、という事をしたらどうか?」ということを提案して、賛成となった訳です。それが「そうめん流し」ですね。「そうめん流し」じゃない、「ピック流し」ですね。ということでありました。さて、以上でピックアップした質問が終わってしまいました。
□
なんか拾って来ようかな。なんかここのチャットで質問ある人は言ってみて、なんか書いてみてくれますか?
そろそろ1時間半になりましょうが、途中トラブルもありましたんで、もういくつか質問があれば、ちょっと、あっちのほうから拾ってこようか。ツイッターのほうから拾ってきてみましょうか。ちょっとこっちでブラウザーを立ち上げるの怖いですが。
□
(He types something on a PC.)
□
今ですね、新しい質問を拾います。一番上に出てきた質問ですが。
□
[1:23:16]
Question 29: 平沢さんは身体表現にはご興味ありますでしょうか。自分はいま下積み中のコンテンポラリー・ダンサー、もとい、身体表現者ですが、いつか平沢さんとコラボレーションするのが夢なのです。
□
A: あ、そうですか。身体表現には興味ありますね。例えば、太極拳のような動きとか、合気道のような動きとか。ダンスというと必ず西洋的なダンスというものがイメージされて、途端にヒラサワに似合わない、っていう事になるんですけれども、なんかそういった、ゆっくり、あまり、腰が大地としっかりつながって、重心が下にあって上半身を動かすみたいな動きをするような表現には興味ありますね。かと言って自分がやるかと言われれば、ちょっとまたアレですけど、だいたい、レーザーハープの仕込みをする時も、実際弾きやすいということ以外に、どう動かしたら面白く見えるか、と言う事も考えてやっていますんで、そういう意味で、興味はあります。なんけか、ちょっと下の方に降りていきますね。
□
[1:24:56]
Question 30: OUJIAの映像作品を拝見し、平沢さんと田中靖美さんの再度の共演を熱望しています。どうかよろしくお願いします。
□
A: 私もね、田中靖美とは、何かやりたいと言えばやりたいし、でも彼はもう堅気なんでね、頑なに嫌がるんですね。で、人前に出る、彼は、だから、とはいえ、そもそも創作する人なので、放っといてもああやって作ってくるんですね。何が良いかって、ブランクの期間が長いために、音のトレンドみたいなものと無縁だった期間が有るので、それがとても良い結果になっていると思うんですね。「そう来るか!」みたいな大胆な事をあのBGMのなかで、よく聴くとスゴイことやってたりするんですね。流石だなあと思いまして、何か一緒にやれたらいいな、というより、彼にはまた独自に活動をしてほしいなとはいつも思っております。
□
ということで、
□
[1:26:25]
Godinのギターが見たい?...じゃ、最後に、
Question 31: 購入したとおっしゃっていたGodinのギターが見たいです。
□
A: じゃちょっと見せましょうか。
□
(He brings his Godin guitar.)
□
ちょっと今見たら、弦が切れてますね、これ。弦が一本切れてます。弦が切れてますが、こういうもんです。
□
(He shows the front, the side, and the back of the guitar.)
□
これは中が半分空洞みたくなっていまして、とても信じられない程、マイクで拾ったような音が出ます。これをたぶん、たぶんですよ、おそらく、次の第9曼荼羅(だいきゅうまんだら)で使うと思います。お楽しみに。
□
ということで、1時間半、トラブルも混ぜて1時間半、おおむね経過致しましたので、そろそろ終わろうかと思います。ということで、おそらく次はいつになるか分かりませんが、 第9曼荼羅の後に、有るか無いか、確約は出来ませんが、またBack Space Pass でお会いできる日をどうぞお楽しみに。それでは皆さんごきげんよう。