<The first half><前半>
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"Explanation about Keikan Suru Junkan Cafe Live Shows/
「景観する循環カフェ」について"
[00:34]
えー、こんばんは。平沢でございます。2回の延期を経まして、いよいよ本日放送成ると。Back Space Pass景観する循環カフェ編・第3回Back Space Pass。第3回目でございます。皆様におかれましては、2回の延期、大変ご迷惑をおかけ致しまして、ご容赦願います。今回の風邪はちょっと非常にしつこくてですね、まだ本調子ではないんですが、あの、喉がいがらっぽいというか、もしかしたら、途中で、咳払いなどお見せするかもしれませんので、何卒ご容赦願いたいと思います。
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[01:25]
えーと、それではですね、Back Space Passではですね、直前に行われたライブ、イベント等のエピソード等をお話ししてきているんですけれども、ちょっとBGMがデカいかな。BGM聞こえてますかね?エンコーダーを変えまして、急遽変えまして、ところがどうもBGMが消えちゃう事があるんで、もしかしたら、途中でBGM消えちゃうかもしれません。まあ、BGMですので、何ていうことはないと。
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[02:09]
それでですね、実は「景観する循環カフェ編」においてはですね、それほど面白いエピソードというのは無くて、そうそうわたしも人様に笑われるようなヘマをしょっちゅう、しでかす訳ではないという事であります。
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[02:35]
えーと、追加公演というのをやりまして、本公演の時とシステムをガラッと変えてしまったんですね。で、まあ、あの作業はいったいどういう機材を使ってやっていたのかという質問も結構多かったので、ざっと本公演の時と、それから追加公演の時の機材の違いというか、システムの違いなどをですね、図を用いまして、説明したいと思います。あの、まあ、機材に関心の有る人には、それなりに面白いかもしれませんが、まあ、そうでない人にとってはちょっと退屈かもしれませんので、その辺ご容赦いただきたいと。
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[03:38]
まずですね、本公演の時に使われたシステムはこういうものです。
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[03:46]
(Picture 1)
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[06:56]
ここに見えております、えーっと、これですね。
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( Picture 1 with a red circle on the pink and black machine)
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これがですね、演奏をループ録音して延々ループ再生し続けるという機械です。左の方から、1, 2, 3, 4とペダルに番号が振ってありますけれども、3つのチャンネルがあって、それぞれにループを多重録音したものが3チャンネル使えると。これに加えてですね、
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[04:29]
( Picture 1 with a red circle on the effects pedal)
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こういうものがありまして、これは、あの、ギターの音が重なっていくに連れて、不鮮明になってくるので、パンポット、音をL/Rに分けまして、録音するという為のものです。踏み込むと左で、上に持ち上げると右というような、日本では在庫無し、ということで急遽、中古製品を見つけて手に入れました。それからですね、これが、
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[05:09]
( Picture 1 with a red circle on the black and orange machine)
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ここにギターが入って、まあ、ギターのエフェクターと言われているものですが、えーと、ギターの音をここで加工すると。ここで加工したものが、ここに
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[05:31]
( Picture 1 with a red circle on the pink and black machine)
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送られまして、それから、ここに送られて
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[05:35]
( Picture 1 with a red circle on the black machine with green and blue lights)
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[ 05:38 ]
会場に行くと、いう感じになっております。
で、今見て頂いてお解り頂けたと思うんですが、非常に配線がややこしくてですね、足元にペダルが沢山あると。で、暗い中でペダルの踏み間違いがあったりとかですね、色々、ペダルを2個同時に踏んでしまったりとかですね、そういうアクシデントも発生しましたので、これをですね、足元をすっきりさせようと、いう事で、追加公演からはシステムを全く変えてしまいました。
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[06:27]
(Picture 2)
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それが、これです。
足元に置かれているのは、どれだ? あれ、どっか行っちゃった。えー、これか?これじゃないや。これか?これか?あ、えーと、ちょっと、丸で囲んだ絵が用意されてませんでしたね。左下にあるGT-100というのがですね、先ほどの右端に有りました物に取って代わったエフェクターです。ここにギターが入りまして、ギターを加工して、次はですね、これを、この、システムに、よいしょ。
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[07:21]
( Picture 2 with a red circle on the black and blue machine<Ableton Push> and the PC)
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送られる、と。今2つ丸で囲ったものですが、これがさっきお見せしました、
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[07:31]
( Picture 1 with a red circle on the pink and black machine)
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これ、1個に相当するものですね。これが、
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( Picture 2 with a red circle on the black and blue machine and the PC)
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これに相当するものです。
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( Picture 1 with a red circle on the pink and black machine)
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ですが、操作は全部手で行ないます。足で行なうことは、この下のエフェクターだけです。実は細かい事をいうともっとあるんですけれども、おおざっぱに言うとそういうことですね。
実はですね、このシステムというのは、こいつと
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[08:06]
( Picture 2 with a red circle on the black and blue machine<Ableton Push>)
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[08:12]
こいつから成り立っています。
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( Picture 2 with a red circle on the PC)
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ん? オフラインのままになっている?ちょっと待ってください。あれ、オフラインだ。
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[08:41]
(Silent picture of Hirasawa talking, with no sound )
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(08:41-09:27 No sound. Hirasawa was speaking something.)
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[09:27]
オンラインになったようで、どこまで行ったのか分かんなくなりましたね、これ。
さっきのこれの光るところは見ましたかね?えっと、これ、見ましたかね?
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[09:44]
(The "Ableton Push" machine is shown.)
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[09:49]
(He plays a refrain [of the song 'Rotation(Lotus-2)'] on Ableton Push.)
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えー、まあ、もう一回見て下さい。
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[10:09]
声も復活した、と。えーと、今の映像、お分かりいただけましたでしょうか?どこで途切れているのかが分からなかったので、もう一回説明しちゃいますね。今のやつは、このシステムのこれですね。
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[10:37]
( Picture 2 with a red circle on the black and blue machine<Ableton Push>)
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[10:46]
これがですね、2階席から見るとどういうふうに見えていたかというのをお見せした次第であります。重複しているかも知れませんが、何卒ご容赦を。
いろいろあれについてはしゃべったんですが、どこまで行ったんだか分らなかったので、分からなくなってしまったので、これで終わってしまいましょう。
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[11:08]
それでですね、それからもう一つ、これのGoProの話はオンラインになってたのかな?私のギターの先端に、ちょっとしたアームが付いていて、そのアームの先に小さな四角いキューブ状のものが付いていたんですが、これが何だったのか、という質問がありましたので、これについてもちょっとお話ししましょう。これはですね、GoProといって小さなムービーカメラです。一応試験的に撮影してみました。で、ギターの先端についていて、そこで固定されていますんで、わたし、普通のカメラで狙った映像とはちょっと違う、妙な、奇妙な動きが生じるんですね。その映像をちょっとお見せいたします。ネタバレになりますので、さわりだけ、ちょっとご覧ください。
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[12:10]
(The movie on the GoPro camera is played. He played the intro of "Rotation(Lotus-2)" on the guitar over the riff played on Ableton Push.)
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[14:42 -15:35 ]
(Only the background music was played. He was speaking something, but no voice between 14:42-15:35. )
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[15:36]
失礼しました。音が切れていました。大変失礼しました。じゃあ、何をしゃべっていたかもう一度しゃべり直しますね。全くトラブル続きで大変なこった。えーとですね、えーと、カメラをギターの先端に付けていると、あのようなちょっと面白い動きが生じるのが分かっていただけたと思います。しかもですね、すごい小さいカメラであるに関わらず、画質が良い、ということで、これは、ライブの時にですね、ギターの先端にこのカメラを付けたまま、いわゆる「デストロイ・ギター」と呼ばれているものをやってみると非常に面白い、つまりカメラを振り回しているような乱暴な映像が取れるんではないかと、いうことで、ちょっと、試してみようかなと思っております。
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[16:36]
それとですね、ちょっと待ってください。...それとですね、ちょっとしたネタバレなんですが、このカメラを搭載したロボットを今製作中であります。私の鍼の先生が、元ロボット・エンジニアでしたので、仕事の合間にちょっと遊びがてら作ってみようということで、ただ今製作中なんですが、このカメラを搭載した、車みたいなものがですね、ステージの端から端まで往復しながら、自動的に平沢を追いかけるという、ロボットを今、作ってもらっています。
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[17:26]
もう何年も前にですね、似たようなことをやろうと思って見事失敗したことがありますけれども、今回はですね、私が作るんじゃなくて、ちゃんとした人が作りますから、失敗はないと思います。もしこれが成功するとですね、いわゆる、ステージの最前列にレールを引いて、カメラを押したり引いたりして撮影している人たちを省くことができるということになれば、嬉しいと思っております。
というので、これはGoProというカメラでした。もしかして、これを数台導入して、ちょっと面白い映像を今後撮る可能性も無きにしも非ず、ということです。
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[18:22]
それではですね、私のほうからのネタはこれで尽きましたので、質問のほうに行ってみたいと思います。
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"Questions and Answers"
[18:31]
質問はですね、ランダムに抽出いたしました。従って、質問者が重複する可能性もありますが、全くチェックしておりません。全て偶然に選ばれたものなので、質問した人が重複してしまうかもしれません。それとですね、「この質問は面白そうだから」というので選んでもいません。全て偶然に選ばれたものです。
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[19:06]
それではですね、まず最初の質問です。
Question 1: 前公演ではChevronだったようですが、追加公演の際に、Moon Timeを選曲した理由などはございますか?
ということですね。
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A: これはですね、色々な条件があるんですが、まずChevronというのはですね、私の最も苦手とする声の帯域を使う曲なんですね。この、まあ、いわゆる低い声なんですけれども、Chevronは元来、ある一定のChevronモードの強さで音を発声して私が納得いくような成立をする訳なんですけれども、そうすると、会場の状況によっては、声がちいさすぎるんですね、そうすると。で、声が小さすぎると、マイクの音量を上げようとします。マイクの音量を上げると、今度はスピーカーとマイクが近くなってしまっているので、いわゆるハウリングですね、ピーッという音が生じてしまいます。
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じゃ、それが生じないように、もっと大きい声で歌えばいいじゃないか、ということなんですが、残念ながら、そうするとですね、声が不安定になって、私の歌が下手なのが証明されてしまう、と。勿論、証明されてもいいんですけれども、そういう意味でいろんな神経を使うということで、Chevronを止めまして、なるべくあの場所でのスピーカーとマイクとの関係の中でうまく声を拾えるような曲で、且つ、ループ再生をしながらオケを作っていきますので、できれば、使われているコードはすくないほうがいいんですね。で、できるだけ少ないコードに置き換えられる曲という条件を満たすものの一曲として、Moon Timeが選ばれた訳です。よろしいでしょうか?
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[21:35]
では、次です。
Question 2: 質問コーナーにおいて、クリエーターの先輩としての平沢さんへの質問が多くあったように感じましたが、そういった質問の答えを求められることをどう感じられましたか?
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A: えーと、どういうことだ? クリエーターの先輩としての平沢への質問? ま、あのミュージシャンじゃなくて、ミュージシャンも含むんですかね?わたしが何か独特なノウハウを持っていたり、それから、皆が知らないような視点で何かを、創作を進めているのではないかという風にに見えやすいんだと思いますね。つまり創作の過程や創作の経緯が謎めいているんではないかというのは、作品の形態からして、そう推測されるんだと思います。が、実は多くの人に共有できるものっていうのがが無くてですね、まあ、そういう風に見られていることを利用して上手いこと言って切り抜けるというのが本当のことだと思います。ただし、クリエイターの方から「こいつは何かあるんじゃないか」という目で見られるのはとても光栄でありますし、もし私がお役に立てる事なのであれば、知っている範囲の中でお答えしたいとそう思っております。
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昔、ブライアン・イーノと対談したことがありまして、あの人も、どちらかというと、あまりミュージシャンぽい話に乗ってこない人で、最初アルバムのこととかを話していたんですが、ほとんどしゃべってくれないんですね。
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そこでですね、ちょっと、音楽以前の話をしようと思いまして、「音楽に至るまでのアイデアをどういう風に構築していくのか?」という質問をした途端に、紙を出しまして、図を描いて、「ここがこうで、こうで、こうなんだ」という、色々図で描いた要素を線で繋いでいって、色々説明してくれたんですね。それは非常に面白いことだったんですけど、よくよく考えてみると「流石ブライアン・イーノだ」と、「やることが違う」と、その時は関心したんですけれども、よくよく考えてみると、何をやったかというより、ブライアン・イーノ」は「何をやっているか」ということよりも、「やっていることをどう説明するか」ということがほんとに上手い人なんですね。それで非常に感心して納得させられたんですけども。
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結局考えてみると、それほど皆さんと変わりない、私と変わりない、プロセスで、着想を実体化する作業をやってた、ということが分かったんですけれども、彼の場合、非常に頭の中が整理されていて、瞬時にそれを図示できるという意味において、非常に、逆に自分の頭の中もその図示されたものに投影して、瞬時に整理されるという現象に出くわしまして、非常に感心した覚えがあります。
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そういう意味でですね、わたしのしゃべったことが、皆さんとはちょっと違う角度からしゃべったことによって、結局は同じことを言っていても、何かのお役に立てればいいのではないかという感じであります。
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[26:05]
えー、では、次。
Question 3: おみやげに流していたピックを有効に利用したいと思うのですが、いまだに勿体なくて開封できていません。どいうしたら良いのでしょうか?
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A: これ、要は、有効利用してるっていうことですよね?開封せずに大事に持っているという。これも有効利用の一つの方法だと思います。ピックだからといって、風を切ってギターを弾くわけでもなく、それをそのまま飾っているというのも、一つの用途だと思いますんで、すでに、あなたは、有効利用しているので、良し、ということで有ります。
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[27:01]
えー、それから次です。
Question 4: 循環カフェの選曲はどのような基準でされたのですか?
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A: これも先程ちらっとお話ししましたけれど、まず、短いフレーズの積み重ねによってオケを作っていくわけですから、コードチェンジが少ないほうが便利なんですね。あまりコードチェンジが多いと、コード毎にループのグループを作っていかなければならないわけですが、そうなると、憶えてられないんです、聴くほうが。
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例えば、映画のサウンドトラックとか、テレビドラマのサウンドトラックをよく聴いていると、非常に短いフレーズで、すごい時は3音か4音ぐらいのフレーズを元にしてそれをどんどん違う演奏の仕方をしていって、違うアレンジをしたりして、使われているんですね。ていうのは、短いフレーズで、その演奏のテーマだということを印象付けておいて、それがまた別のシーンに行って、また違うアレンジがされていても、そのテーマのフレーズというのはほぼ変わっていないので、憶えていられるんですね、聴いている人が。
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ですから、それと同じような理屈で、できるだけ短いフレーズで、そのグループの数が少ない方が、「ああ、ループしてやっているんだな」というのが聞いているほうに憶えやすいし、演(や)っているほうにとっても混乱を招かないということで、選曲の時に、できるだけ少ないコード数、あるいは、できればたった一つのコードに置き換えられる、その中に力技でもいいから無理やり押し込める歌のメロディを持った曲ということで選んでおります。
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ちょっと例外的に、Chevronはちょっと違う感じだったんですけれども、基本的には今お話ししたような理由で、選曲は成されています。
ですから、例えば、電光浴なんかでは、完全にコードが一つで押し通してますので、逆に合わなくなるところは、メロディそのものを変えちゃっています。そういうことがやりやすい曲ということで選曲しております。
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[30:01]
それでは次ですね。
Question 5: 今回我々観客が楽曲に参加させていただけるという新しい切り口の取り組みをされましたが、初めはどういったところから、発想を得られたのでしょうか?また実際行なってみてどうですか?
...みたいな質問ですね。
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A: 実はこれ、新しい、私としては、新しい試みじゃないんですね。何年だったか忘れてしまいました。知ってる人は教えてあげてください。まだ、こういうループマシンという機械が世の中に無い時代、また、フレーズを録音してすぐ演奏するという、いわゆるサンプリングマシンというものが無い時代にですね、似たようなことをやっています。テープですね、録音テープを輪っか状にしまして、繰り返し再生されるということを利用したライブをやっております。
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その時に観客の声をやはり録音して、楽曲の中に中に取り入れるということを、原宿のHair Peopleっていう美容院を借りてやりました。で、その時はお客さんに音が出るものを持ってきてもらって、いろいろ鳴らしてもらったりとかですね、それから、声を出してもらったり、とかしていました。
これはたしか、ハルディン・ドーム(Haldyn Dome)のボックスとかなんかに入ってるんじゃないかな、この音源が。
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これをどうやってやったかというと、エコーマシン、昔、エコーマシンっていうのが有って、エコーっていうのは2(ふた)種類あるんですけど、そのうち、ディレイ(delay)っていって、「ア、ア、ア、ア...」と、こう繰り返していくやつ。このエコーを作り出すのに、録音テープを使ってたんですね、昔は。で、録音してすぐ再生する。で、だんだん消えていく、という。このマシンを改造しまして、録音したら、消去されないように、録音したらその上に更に多重録音していけるように改造して、これをヘヴナイザーという名前をつけまして、この機械を使って、そういうことをやっておりました。
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なぜ観客の声を使うかというとですね、リアルタイムで録音して再生できるということであれば、なにも楽器だけを録音しなくてもいいわけですね。そこに鳴っている物音を使ってその場で発想された音楽をやったら、面白いことになるかもしれない、と。
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で、ライブではなくても、そういうことっていうのはレコーディングでも昔はよくやっていたんです。例えば、リズムを録音して、それを適当なところを録音テープをちょん切って、それをこうループ状にして、テープレコーダーにかけて、偶然生まれるリズムを使って曲にしたりとかですね、そういうことは、ずっとやって来たし、やってる人も多くおりました。
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まあ、その延長線上にあるわけですね。最近、それが簡単に出来る機材というのが発売されるようになってから、機材ありきで、いろんなミュージシャンが一人でパフォーマンスをするのに使うようになっている様です。
ということであります。
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で、まずその「やってみてどうか?」とういことなんですが、実は最初、昔やってたのよりは、あまり面白くないですね。というのは、例えば、その場でフレーズをループにしていくにしても、しっかり小節の中に収めてくれる、と。機械が。ですので、フレーズが破壊されないで済むんですね。
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つまり、あの、昔は、テープに録音して、適当なところを切ってループ状にしますんで、フレーズが途中で途切れたりとかですね、変なところで頭に繋がってそこで偶然生じるリズムっていうのがあって、予想しなかった風景が生まれる、ていうことは、昔はあったんですんね。そういうものの方が私は面白いし、何か突然生まれた問題に対処しなければいけないみたいなスリルもありましたね。そういう意味で、昔ほど、自分としてはスリルがあったわけでもないし、エキサイティングだったわけでもないです。できるの当たり前、っていう感じでやりました。
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[36:12]
では次です。
Question 6: 普段の作曲ではオケを作ってからメロディを考えるそうですが、循環カフェでは、既存曲のメロディのために即興でオケを作るという逆の手法が取られていたように思います。オケを構築している際、平沢さんご自身ではどのようなところが面白くかんじられましたか?
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A: 質問の意味が分からないんですけど、えーっとですね、えー... 「オケを構築している際、私自身ではどのようなところが面白かったか?面白いと感じたか?」ということですか?それは要するに、「既存のメロディのために後からオケを作る」っていうことについてですよね?
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えっとね、とは言え、今、直前の質問でお話ししたように、あまり偶然性が無くて、「できるの当たり前」っていう条件の中でやっている分だけ、あまりスリルが無いっていうことをお話ししましたけれども、それでもまだ、例えば、最初のフレーズを弾くと、そのフレーズがループしてる間は、一つの風景が見えていますけれども、次に重ねていくと、またそこで、ハーモニーが生まれて、見えてくると。で、どんどん重ねていくうちに、やっぱり全体像は予想していなかったものが出来てくるんですね。そういう意味で、結果的に予想していなかったオケが出来上がりました、という過程は面白いと思いました。
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ですが、本当なら、もっと大胆にフレーズを考えたかったんですね。でも、大失敗する恐れがある、と。「これは、実験ですから」と言ってそういうことを大前提に「大失敗を期待してください」っていうような前提でやったライブではなくて、あくまで最終的には整合感のある仕上がりにしたかったので、あまり大胆なことが出来なかった、と。もうぐちゃぐちゃになってもいい、ということであれば、もっと大胆なアレンジが出来たと思うんですね。そういう意味で、もし次回やるんであれば、もっと予測がつかない、もっと大胆なアレンジをやってみたいと思っています。なかなか、こじんまりして、卒のないフレーズのかたまり、みたいなことになってしまって、まあ、それはそれで、整合感はあったんですが、「なんじゃこりゃ?」っていうようなものが出来なかった分だけ、「ちょっと真面目だったな」と。そういう感じです。
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[39:22]
えー、次です。
Question 7: 初回、追加公演とも、大小さまざまなトラブルが発生したようですが、その内容について印象的だったこと、興味深かったことについて教えてください。
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A: えー、消してしまったことですね。追加公演の時の初日でしたか、新しくなったシステムを最初に使った日なんですけども、参加した人はお分かりでしょうが、皆さんの声を録音して、最終的にそれを楽曲の中に使っていくということをやったんですが、ちょっともう一度見て頂きますが、これの、
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( Picture 2 with a red circle on the black and blue machine<Ableton Push>)
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ここの操作です。こいつの操作が、ちょっと、ミスりまして、消してしまいました。なんでそんな危ないシステムになっているかというと、ここが先程お話ししましたAbleton Liveというソフトの、自由なんだけど、不自由っていうところに関わってくるんですね。「なんでこんな複雑な要求を飲み込んでくれるのに、なんでこんな単純なことを飲み込んでくんないんだ?」っていう部分がありまして、他の人はどうだか分かりませんよ。そういうところがありまして、それを回避するためにちょっと複雑な段取りにしてしまったんですね。そのために間違えて消してしまったということがありました。まあ、そのぐらいでしょうかね。はい。そういうことですね。
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[41:36]
えーっと、なんかここに。うん、じゃあ次ですね。
Question 8: 循環カフェの期間中は主に何を召し上がっておられましたか?偽(にせ)スクランブルエッグや赤いきつね等のイレギュラーは除いて。
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A: これ、ツイッターで言いましたけど、あくまでイレギュラーですからね。これね、皆さんにたぶんツイッターで約束したと思うんですが、この期間中の朝ごはんのことを実は話すと、ある事が分かってしまうと、いう危険性があるんですね。で、循環カフェが終わったら話そうかなと思ってたんですが、これはまだ何も確定していませんけれども。可能性としてだけ聞いてくださいね。
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あのStar Pine's Cafeというのは、あのぐらいの規模のイベントをやるのに非常に良いスペースで、スタッフの皆さんもとても親切で、また何かあの規模でやるならあそこでやりたいな、と思っているわけです。そうすると、まだ言わないほうが良いことがる。私の朝食のことはまだ言わない方が良いことがあるんですね。ということでですね。どごでどうしていたかは言えないんですけども、最初の期間中は変なホテルに泊まってしまって、なんだか本当の卵じゃないみたいなスクランブルエッグみたいな、ヤマト糊、黄色いヤマト糊みたいなものを、興味本位ですくってちょっと食べてみましたけど、まさにその通りのものだったと思いますね。そういう朝食が出るホテルに泊まってしまったので、次はちょっと必死になって探しまして、その行動範囲内にですね、Star Pine's Cafeから車で移動してホテルに行くんですが、その行動範囲内で、私が理想とするご飯を食べられる所がある、と。そこで朝食を摂っておりました。以上でございます。
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[44:42]
それから、外国の方からの質問ですね。えっと、ちょっと、ここに、出してみましょうか。
Question 9:
Caption:
[Q:] Is it possible to arrange a live stream for GN members form overseas for the next Keikan Suru Junkan Cafe?
[A:] We will consider it.
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A: えーと、「次回のイベントの時には、外国の会員の人のために、ストリーミングができるか?」っていうことなんですが、それ、検討してみます。そうですよね。外国から、わざわざ、折角会員になって頂いたのに、外国から来るのは大変なんで、ちょっとストリーミングは検討してみたいと思います。