A Susumu Hirasawa's fan blog. Unofficial translation of song lyrics, twitter and other materials. Feel free to link to these translations or repost with proper credit. But please don't claim them as your own. If you have any questions, contact me at twitter @lucy1205.
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(初めの挨拶)
こんばんは。平沢でございます。
第9曼荼羅、終了いたしまして、お蔭さまでたくさんの皆様ご来場頂きまして誠にありがとうございました。
えー、平沢Twitterフォロワーがついに9万人に達してしまったということで、これは実に有ってはならない、けしからん事態であります。にもかかわらず、9万フォロワー達成記念ライブを終わって間もなくもう10万人に達していると。絶対、世の中、おかしくなっております。私ごときに10万人の支持者がいてはならないと私自身はかように思う訳です。
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(Twitter フォロワーが10万人に到達したことについて)
第9曼荼羅、終わったばかりなのに、10万人の記念イベントはやるのかやらないのかという事をいろいろ言われておりますが、まだ何も考えておりません。この後、新譜の制作に入らなければいけないのですが、いろいろあってなかなか思うようにいかない、ということで、Twitterイベントの事など考えてられないという状態でございます。
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(11年ぶりの大阪公演について)
それで今回はですね、久々に11年ぶりに大阪に行きまして、ライブをやりました。もうだいぶ前から大阪というか、東京以外ではライブをやらなくなっておりまして、様々な事情が有りますけれども、一番大きな事情は、ヒラサワの動員力では赤字が出るという理由が最大の原因です。小さなライブハウス等(とう)を回る規模の昔のようなツアーでしたら、そこそこやっていけるのですが、今の規模のまま地方に持っていくと動員力が足りないという事で今までやらずにいた訳ですが、9万人にフォロワーが達したという事で、これが嘘でないのであれば、大阪へ行っても何とかなるんではないかということで、行ってみたら何とかなりました。
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何とかなりましたので、質問の方(ほう)にも多く寄せられているんですが、「次の大阪は有るのか?」という事でございましたら、ございます。まだいつになるかは決定しておりませんが、次にコンサートのパッケージをやる時にはですね、今後は「東京、大阪」とパッケージされて来るはずだと思いますので、どうぞご期待いただくと同時に、相変わらずのご贔屓(ひいき)何卒よろしくお願申し上げます。
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(上領亘氏と会人の参加について)
ということで、ライブに関してのエピソードなどを話したいと思いますが、まず、今回は、残念ながら、今までのように大きなミスとか、大きな事件とか、ヒラサワのバカバカしいほどの基本的な失敗とか、というのか残念ながらございませんでした。というので、なかなか話題に乏しいんですけれども、最大の話題といえば、会人(えじん)の参加と、そしてドラマーの上領さんの参加だと思います。「上領さんの参加について、なぜそうしたのか?」という質問が多々ありました。さらに「なぜ大阪には来なかったのか?」という事も併せてお話ししたいと思いますけれども、まず、もちろん、ドラマーを起用するならば上領さん以外にはないと今回は思っておりました。というのは、いろいろ、上領さんというのはドラマーの中でもかなり柔軟、ああ見えて柔軟で、しかも応用力がある、と。かつ、打ち込みのバンドも得意である、と。普通ドラマーというのは打ち込みの演奏に合わせるのは非常に大変なんですけれども、上領さんはそれもOKと、いう事で、上領さんしかないなと思って、スケジュールを調整しようと思ったら、なんと大阪の日程の時には、フランスに行っていると、という事になりまして、「では、どうしようか?」ということで、会人。なんでもできる会人をお誘いした訳ですね。
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もちろん、会人は、会人、TAZZですね、東京ではバイオリンその他、の演奏をやっておりましたけれども、大阪では、スネアドラムとそれからシモンズ。懐かしい、昔懐かしいシモンズ。私はそれほど好きでない、シモンズ、というシンセドラムの先祖。元祖、でもないんですけれども、六角形のデジタル・シンセ・ドラムパッドなどの演奏をTAZZにお願いいたしまして、TAZZは快くOKしてくださいました。で、大阪はとにかくTAZZができるだけ打数をかせぐと。
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で、それで東京に来て、上領さんにバトンタッチ。で、たとえ大阪で打数が足りなかったとしても上領さんなら、何とかしてくれるだろうと、全員そのように期待しておりまして、安心して東京までやってまいりました。まあ、見事に上領さんは9万打達成してくれた訳なんですけれども。
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(スネアドラムの打数を9万打達成するまでの苦労)
ここで、最大のエピソードというのは、東京で最終日に最後の曲に到達した時に、約、4万打、じゃないか、「4千打足りない」と、「1曲で4千打どうやってカバーするんだ?」という危機的状状態に陥った事ですね。後で、そのシステムの詳細はお知らせ、ご説明いたしますが、スネアドラムにセンサーが付いておりまして、それで打数をカウントしているんですが、カウントした打数がログとして残っているんですね。全てそのログを見れば、この曲に何打叩いたかというのが記録されておりまして、東京に来た時、大体上領さんが大体一曲平均何打くらいのペースで叩いて行けばいいのか、というプランが出来るんですね。で、本番前にそのログを見まして、スタッフと綿密な打ち合わせをしまして、途中、大目におかずを入れたりとかですね、それから、打数モジュールですか、打数を増やすために曲を延長させるモジュールを全部有効に使って行けば、9万打は楽勝だろうという予測のもとに、東京、全員がな安心しながら、ライブを行なっていたんですが、なんと「最終曲で4千打も足りない、どうしてくれるんだ上領さん」、という事態が生じまして、もし、打数が万が一足りなければ、例えばアンコ―ルの時に、本番でやった曲をもう一度引っ張り出してきて、何回も何回もやると、9万打になるまで、何度も同じ曲をやるというような対策を考えていたんですが、それとオーロラという曲の最後に任意の延長サイズを設けて、そこである程度調整しながら、プランを立てていくという戦略も進行させていたんですけれども、しかし、最後の最後で調整しなければならないのが4千打というのは非常に危機的な状態であります。
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しかし、これはもうオーロラが終わって最終コーナーで連打が、打数かせぎのセッションが始まってしまったんですね本番中に。このまま4千打に行くのかどうか、上領さんと目配せで、状況を把握しようと思ったんですが、どうも目をつぶって演奏しているし、入り込んでいる、と。ちょっと状況が分からなかったと。そこでヒラサワはですね、「上領さんに任せよう」と思った訳ですね。上領さんというのは、エヘン、ちょっと待ってくださいね、(水を飲む)上領さんというのは、ああ見えて、すごい男気の人なんですね。すごく頼れるおにいさんというか、やる時はやるという人なんですよ。それで、4千打が無理かどうかはとにかく上領さんに任せるしかない、下手なところで私が止めに入ってしまうと、上領さんの男が廃るということもありまして、とにかく任せる、「任せるにしても4千打とは何事だ」ということだったんですが、もう始まってしまったからにはしょうがない。途中もう苦しそうでしたが、何度も止めようと思ったんですけれども、「いや、もう少し様子を見てみよう」と。いうことで様子を見ていたら、もうダメかと思った頃に、リズムのスピードを上げたんですね。流石プロですね、あの人。普通なら、私はここでへたって行ってスピードが落ちて行って「ズダン」と終わると思ったら、スピードを逆に上げたという。ニクイですね。それで見事、4千打達成したということで、本当に手に汗を握る、また、上領さんでなければ成立し得なかった、こういう非常にバカげたことをテーマに持ったライブだったんですけれども、こういうのは皆さん、シンプルなものは共有しやすいのと、それから、「大変!これは大変だ、これは疲れてしまう、これは大変だ」みたいなことには共感しやすい、というか感情移入しやすい、というので、みなさん一体となって、なんか意味分からないんですけど(笑)、そのような体育会系の共感みたいなものが会場に満ち満ちまして、無事9万打を達成したというライブでございました。これもちろんDVDに収録されますけれども、最終日は本当にすごかったですね。
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(東京会場Studio Coastの楽屋について)
あと、私からお話しできることといえば、楽屋ですね。もうご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、ものすごい広い楽屋なんですね。30畳以上ありますかね、巨大な、非常に悪趣味は壁紙、悪趣味なテーブル、悪趣味な調度品というもので飾られておりまして、さらに螺旋階段がありまして、登っていきますと、ハート型のソファーとジャクジーバスと。非常にいったいこれを好む人はどういう人なのかと、お金をかけてここまで下品にする人は誰なのかという、豪華な、豪華な豪華な楽屋が一つありまして、私はその楽屋を使わず、もちろん広いから快適なんですね。キッチンも有りまして、製氷機もあると。ソファーもでーんとありまして、これを会人と上領さんに使って頂きました。私は小さな小さな10畳位の、10畳もないかな、10畳ぐらいの、いわゆるよくある小さな楽屋みたいなものを使わせていただきまして、ひっそりと心穏やかに過ごしておりました。もちろんの豪華なゴージャスな楽屋というものが、ステージに最も近い場所に位置しているんですね。こういう位置関係というのは「主役が使います」という意味な訳です。私はステージから一番遠い、つまり、スタッフ控室みたいな所に、陣取りまして、ちょうどスタッフが溜まっている場所のすぐ隣ですね、ドアを開けっぱなしにしまして、いつものようの心静かに過ごさせて頂きました。
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(ロボットカメラについて)
あとですね、ロボットカメラ。私の鍼の先生がもとロボットエンジニアだということで。そういう話を聞くとすぐに使ってしまおうと、思うのが私で、ロボットカメラを作って頂いております。大阪、東京と、どんどんバージョンが変わってきまして、現在新たに作り直しておりますバージョン2が非常にかっこいいんですが、これがまだできておりませんで、まず、ちょっと写真をお見せしましょうかね。非常にかわいらしいので。
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(ロボットカメラ・バージョン1の画像: 背景「緑」)
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これがロボットカメラです。大阪で、最初の日は三脚が付いていなかったんですが、
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(ロボットカメラ・バージョン1、大阪会場のステージ上での画像: 背景「青」)
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2日目か3日目にこの三脚が付きました。ステージの前面に白い線が引かれておりまして、この線の上を走るという、この線を感知して走るという仕組みになっております。この時は直線ですが、東京では線をカーブさせまして、ちょっと私の右側の方まで回り込んでくる、という動きをしておりました。
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(ロボットカメラ・バージョン1の画像: 背景「緑」)
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これはですね、上のほうをみていただくと分かると思うんですが、赤外線の受信機が付いておりまして、赤外線を発射する小さな機械を私の胸のあたりに設置してですね、それを追いかけるという仕組みになっております。まあ、赤外線ですので、照明の影響は受けづらいんですが、それでもちょっとそっぽを向くという事がありまして、これも映像を見てみると、そっぽを向いて、突然思い出してヒラサワに向き直るという絵図もなかなか面白いので、それほど厳しくない状態でチューニングしてもらおうかなと思っております。
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で、2号機はですね、白線を廃止しまして、レーザー光線を追いかけていくという仕組みになって行くそうです。ちなみにちょっと2号機の、製作中の2号機を見せて頂いたんですが、これはかっこいいですね。1号機よりも全然かっこいいです。ということでですね、次のライブには2号機が登場すると思います。2号機プラス1号機がステージの上を走り回るのではないかと、そのように予測しておりますが、果たして、どうでしょうか。
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ということで、すでに23分経っております。そちらの映像はすこし遅れておりますので、もう30分ぐらいになってる?なってないよな、25分、24分ぐらいかな?「どうでもいいことにこだわるんじゃない!」っていうね。
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じゃあ、そろそろ、みなさんの質問にお答えしていく事にします。大阪に関しては、沢山質問を頂きました。「11年ぶりに来てどうだったか?」とか、「次はやってくれるのか?」とかいう。それはもう、冒頭でお答えした通りで、その質問は省かせて頂きます。それで、質問はランダムにピックアップしておりまして、もしかしたら同じ質問者の質問を取り上げてしまうかもしれませんがご容赦ください。いちいち調べずにピックアップしてしまっています。ということで、じゃあ始めましょう。
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(質問コーナー)
では質問です。
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(Q1)「打数センサーは何を使用しているのでしょうか?システム構成も知りたいです。」
ということです。まず打数センサーはですね、スネアドラムにだけ付いております。スネアドラムが何発叩かれたかという事をカウントするシステムなんですが、まず、スネアドラムの淵にこういうものが付いております。
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(スネアドラムに取り付けられたセンサー: Roland Single Trigger RT-30Hの画像)
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この左上のほうに見えるこれがセンサーですね。昔はこういうものが無くてですね、ちょうどP-MODELがドラムの音をいったんシンセサイザーに通して、それを加工して、出すというのをライブでやっていた頃にはこんな良いものはなくてですね、マイクを使ってやっていたんですが。これが非常に細かくキャッチしてくれます。例えば、強い音。マイクですと、例えば強い音は拾うんだけれども弱い音はカウントしないというような状況が生じてしまいがちなんですが、この、ドラム用のセンサーですので、これが強い音から弱い音まで拾ってくれると。非常に解像度高く拾ってくれる。ですから、例えば、スネアを思いっきり「バン」と叩いた後に細かくちりめん状に「Drrrr」とやっているような時でもカウントしています。この音が聞こえていない、他の音でかき消されて聞えていない場合でも、カウントしてしまいますので、「聞えていないのに、動いて、カウントしている、叩いていないのにカウントしてるんじゃないか?」と思った方がいるようですが、質問にも有りましたけれども、そうではなくて、非常に細かく小さな音、ほとんどスティックが触れる程度のものまで拾っています。これで拾った音をここに送ります。
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(Roland Trigger Module TM-2の画像)
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これはいわゆるドラムシンセサイザー...なんていうんでしょうかね、これ?デジタル・ドラムっていうんでしょうかね?この中には何百種類というドラムの音が仕込まれていまして、ライブでシンセドラムの音とか、生ドラムの音とか、生ドラムもいろんな場所で叩いた音とかを出すことができるんですが、実は今回はその音は使用せず、この機械を通すことによって音声信号だったものをMIDI信号に変換するということをやっています。MIDI信号に変換されたものはUSBを通してコンピュータの中に送って処理することができます。これはオーディオ信号ではなく、デジタル化されたMIDI信号ですので、その後、いろいろ扱いやすいという状況になります。そうしておいて、スタッフが作ったプログラム:打数カウント・プログラムに送られて、そのプログラムから今度はLEDモニターに送られて会場で表示されるというようなシステムでありました。ちょうどあのLEDモニターが非常にシンプルな電光掲示板のような演出で使っていましたけれども、実は映像も流せるという事で急きょ、東京では映像も2日目からは流しました。というのが打数センサーのシステムです。
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[29:12]
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(Q2)「東京公演2日め、3日めのムービー上映について」
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いまちょっと言ってしまったので、続けて全部お話ししますけれども東京では途中で映像を流しました。あの映像というのは、大阪で発売されましたメモリアルカードを買うとダウンロードできるコンテンツの中に入っていたムービーです。それで、打数モジュールの使用許可申請をしているところを、東京では上映いたしました。なぜかというと、東京のステージは非常に暑くて、上領さんを休ませなければいけないと、上領さんは覚悟が、肝が据わってますから、1日目でもう大変だったという事を告白してますけれども、泣き言を言ったわけではないです。でも、私の判断で、これはちょっと休ませなければいけないと、いうことで、映像を挟む事にしました。という事です。では次の質問に行きたいと思います。
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(Q3)「これまでのライブではヒラサワ的世界観というどの文化にも属さない唯一無二の雰囲気を出していると感じておりました。しかし、今回のライブは松(Ssho)や鶴(Tazz)、袴的衣装など、随所に日本的世界観「和」を感じました。これには何か師匠の中で心境の変化があったのでしょうか?」
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というご質問ですが、変化はございません。「和」というか、日本的世界観というのは、直接その衣装を採用するまでもなく、現代的な衣装というか、デザインというか、そういうものに託して機能させるという事はずっとやってきていることでありまして、特にことさら今回「そうだ、Japanでいこう」みたいな発想はございませんでした。という事です。かつですね、上領さんが (扇子で左手ををポンと叩く) 袴を持っているという。これ、袴を持っているドラマーはいないと思いますけれども(笑)。上領さんのほうからですね、「袴はどうですか?」という提案がありまして、「ぜひやってください」ということで、お願いしました。それによって、実は上領さんがステージに登場する経路も変更しました。最短距離でドラムの所、位置まで行ってもらうつもりだったんですが、反対側から出て、ステージを横断してドラムまで行くという、その間に袴姿を見て頂くという演出に変更しております。上領さん、袴姿、非常に似合ってたと思います。という事です。では次の質問です。
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(Q4) 「すっかり今回のライブの顔となった会人のお二人ですが、あのキャラクターの発想はどこから来たものでしょうか?またパフォーマンスにはどのようにお感じでしたでしょうか?演奏、我々の反応の両側面からうかがいます」
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という事なんですが、まず、他の質問にもありましたけれども、
「会人はスーツ姿でマスクを着けていて暑くないのか?」それから
「視界が悪くないのか?」
というご質問が他でもありましたけれども、まず、あれはマスクではなく顔です。会人という種類の亜人間というか、会人の方が我々人類よりも進化しているんですけれども、あれは顔です。とうことで、キャラクターではなく、会人です。で、パフォーマンスはですね、会人の文化から自然に湧き出る体の動きとかですね、そういうものに準拠しております。もし、街で会人に会ったらですね、是非ともそのように思い出して頂いて、「お面を外してください」とかそういう失礼な事を言わないようにお願いいたします。では次の質問です。
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(Q5) 「新譜『第9曼荼羅』について平沢さんはどのようなイメージを持って制作されたのかお聞きしたいです。」
新譜というのは「第9曼荼羅」という配信された曲の事ですよね。この曲についての質問も他にありましたね。
「なぜ『Cyborg』の逆回しが入っているのか?」とか、
「それにどんな意図があるのか?」
とかにも、併せてお答えしようと思いますが。まず、そうですね、円環というか「始まりは終わりは始まり」みたいな曼荼羅的な円環という意味で、最初の「第9曼荼羅」【ライブ】スタート時点の曲を最後に「第9曼荼羅」【曲】でつなぐ、と。つまり、逆回しですので、お尻と頭をつなぐ、と。ウロボロスですね、要するに。ウロボロスと、円環というか、円形というか、曼荼羅的な発想ですね。そのようなイメージから作られています。それから、非常に
「9万打に達したのになんでめでたい感じがしないんだ?」
という質問も有りましたけれども、これはですね、この曲の作り方というのは、私の意図というよりも、そこに与えられた状況とか素材とかいうものから必然的にできるもので私の意図はあまり介入しないという考えの下に作られています。ですから、まず「Cyborg」のボーカル・トラックがあり、これの逆回しと編集からはじまるわけです。そこから、可能な構成を積み重ねて行く結果、あのような状況、あのようなムードを持った楽曲になったという事であります。以上、「第9曼荼羅」【曲】についてでした。それでは次ですね。
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(Q6) 「打数に関してはドラマーにお任せだったと平野さんかツイートされていましたが、演奏の内容自体に関して上領さんに指示した事はあったのでしょうか?」
これ、質問が2つになってますね。要は、「上領さんに演奏に関して何か注文を出したか?」という事だと思いますが、あ、平野さんというのはですね、うちのスタッフですね。女子社員です。ええと、上領さんには、ほとんど、ほとんどと言っていい程、指示は出していません。上領さんなので、任せておけば大丈夫、ということで。まあ、二人で「ここはこうしたほうが良いかもね」みたいなことは有りましたけれども、とにかく上領さんありきという事でした。では次いきます。
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(Q7) 「楽屋では何を飲みますか?温かいお茶をいれますか?何種類かありますか?」
楽屋では、ケータリングというのがありました、ケータリングのおねえさんというのが廊下にいるんですよ。廊下に行くとですね、日本茶、それからコーヒー、紅茶、それから冷たい飲み物、コーラ、ウーロン茶、ポカリスエット、水、等(とう)が置いてあるんです。そういう所で、だいたい、コーヒーか、日本茶、頂いております。以上です。次。
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(Q8) 「イヤーモニターにはどんな音声が流れているのですか?」
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イヤーモニターにはまず、楽曲のオケが聞こえてますね。それと、クリックと言って、カッカッカッカッという音がずっと流れています。例えば、なぜそれが流れているかというと、オケは打ち込みでされているものなので、バンド演奏とは違うんですよ。バンド演奏というのは、例えば途中でブレイクして、音が途切れたとして、次に始まる時には、メンバー同士の呼吸というか、そういうものによって次の「ジャーン」が出せるんです。ところが、打ち込まれたオケというのは私の呼吸なんか知ったこっちゃないですので、勝手に行っちゃうわけです。私はそっちに合わせなきゃいけないので、無音の状態でもクリックが鳴っていないとリズムを外してしまうと。にもかかわらず、どっか、東京かどこかで、歌の出だし間違えたのはなぜかというのはまた別の問題であります。という感じです。それと緊急時の指示音声というものがイヤーモニターから流れてきます。それで、そうですね、別の質問の中に、「観客が歌を歌ったり、手拍子を取ったりして、やりづらくないか?」というのが有ったんですが、聞こえておりません。会場の音をイヤーモニターに返すことは可能です。で観客がワーと騒げばそれだけこっちもテンション上がる、みたいなことは可能なんですが、そんなことするとね、やりにくいんですよ。観客が、よく皆さん経験してるというか、DVDなんかを他のバンドでも見てても分かると思うんですが、客が手拍子をし始めると、最初のうちは演奏と合ってるんですけどだんだんずれてきますよね。ずれてきてるのに、乱れないと、これはなぜかというとバンドさんには聞こえてないんです。聞こえてたらとにかく多勢に無勢ですから、素人のリズムに巻き込まれてはならないという事情がございますので、客の音は聞こえておりません。ですから「ヒラサワー」と呼んでも聞こえません。ということです。それからついでにお話ししましょう。もちろん皆さんが歌っている歌声は、聞こえません。なんか「客が歌って嬉しかったか?」みたいな、なんか恍惚と、感極まってるんじゃないか、みたいな見方をされている質問もありましたけれども、そんな事はございません。まあ、歌うなら勝手に歌えと。別に止めもしないし、催促もしない。好きにやればいいじゃない、という感じでございます。次です。
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(Q9) 「以前のEVOと今回のケミカル・コーティングのEVOでは、色の他に仕様や音色などの違いはありますか?」
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今回はですね、いつも使っているEVOは東京では、大阪もそうだったのか、新しいバージョンを使ってます。化学薬品で表面を磨き上げたみたいな、つるつるの感じですね。以前は、アルミのヘアライン仕上げみたいな、ちょっとかすんだ、いわゆるアルミっぽいものだったんですが、今回はもっとピカピカに磨かれたように見えるものでした。これは、音は同じです。オリジナルのEVOと同じです。私が普段使っているのは、オリジナルのEVOとは仕様が違いまして、若干音も、かなり音も違うんですが、今回はノーマルの仕様のまま使いました。ということで、市販されているものと同じです。今回は。次ですね。これはCyborgに関する…これはもう答えちゃいましたね。
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